絢爛たる出陣【映画刀剣乱舞・感想】
新年始まってもう久しいですが、昼も夜もまだまだ寒い。
我々大学生はこれからしばらく長期休暇というわけで、バイトしたりとか旅行に行ったりとか普段できない事をやろうとしている人も多いのでは。私は創作活動に勤しみつつ、今まで買い貯めて来た本や映像作品を消費したり映画館に通って、更に創作へのリソースを貯蔵していきたいなと。
とは言うものの、年を増すごとに困った性質が。いざ何か本やアニメを観ようとしたときに新しいものにはなかなか手が伸びず、ついもう何度も観た作品を再び観てしまうようなことありませんか? あれ不思議ですよね…。未見の作品楽しみたいんですけどね、何故だか既知の面白さに浸ってしまう。あんまり良くないことだとは分かってるんですけど、昔はそんなこと無かったよなあ。懐古主義から来るとは違う行動にも思えて、どちらかというと未知のものに触れる体力消費を避けてるような…。
ということで、まだ見ぬ新しいものに触れてきました。
「映画刀剣乱舞」観てきました。
「刀剣乱舞」と言えば艦これと同じくDMMのブラウザゲームですね。男性に擬人化された刀剣を育てるシミュレーションゲームで女性に凄い人気だとか、刀剣ブームの火付け役だとか。先の紅白歌合戦に舞台『刀剣乱舞』の刀剣男子が出演したことで知った方も多いのでは。ぼくは紅白観てないんですけど。
Twitterで評判を聞いて観に行ったのですが、女性人気の高い作品だけあって観客の女性率が物凄かった。というか女性しか見当たらなかったような。こういうのタイバニの映画(【ネタバレ注意】タイバニフィナーレ! - うーはここで色々かくつもり)以来じゃ。上映前予告も女性向けの観たこと無い映画やゲームのばかりで、いきなり知らない世界を見られた感じ。
映画お馴染みの映画泥棒のCMも流れたんですが、これが刀剣乱舞とのコラボver.で驚き。しかも週替わりの連続するエピソードで構成されてるようで、熱狂的なファンが多い作品ならではだなあと。
それで観た感想なんですけど、メチャクチャ面白かった。いや、面白いと聞いたから観に行ったんですけど、とはいえ予備知識がまるでない状態だったので大丈夫かなあという心配はあった。しかも映画泥棒×刀剣乱舞のCMで既に劇場に笑いが起こってて、最初からファンの中で独自の空間が形成されている気がして不安になりながら幕が上がってみたら、脚本小林靖子にしてやられた。
まず舞台が天正十年、つまり本能寺の変、織田信長の生死を主としたタイムトラベルものとなっていて、敵役である時間遡行軍の目的は何なのか、主人公たち刀剣男子が何をしたいのかが分かりやすかった。刀剣男子と時間遡行軍のこの構図は原作通りのようですが、織田信長の運命、本来の歴史が我々にとって明白なので初見の私でもストーリーに入りやすかった。
とはいえ、ここ原作知ってると面白いんだろうなってシーンは歯がゆいですね…。最後のシーンとか。
更に、登場する刀剣が刀剣乱舞の顔ともいえる「三日月宗近」に加えて、「へし切長谷部」、「不動行光」といった信長に縁のある刀剣で、それぞれモチーフの刀剣に合わせた格好、得物なのもあって誰がどういうキャラクターなのかもすぐに理解できる。三日月宗近は終盤までしばらくミステリアスだったけど。
この映画で何が見ものかってその「三日月宗近」ですよ!メッチャカッコいいし表情ひとつひとつが何故か色っぽいし声凄く渋いし。多くを語らないのらりくらりとした立ち振る舞いや優し気な笑みの一方で、殺陣のシーンは涼しい顔してスパスパ斬っててこりゃカッコいいわ…。
あと日本号の俳優が仮面ライダーバースの岩永洋昭でそればっか見てた。相変わらずかっけえなあ…。
刀剣男子はまさに二次元から出て来たような恰好をしているのですが、信長や秀吉といった歴史上の人物は歴史ドラマに寄った格好、描き方で時代劇としても観られました。シリーズに詳しくない方でも歴史ものが好きな方はきっと観るべき。
というか、刀剣乱舞好きな知人と話をしたんですが小林靖子警戒されすぎで草。悲惨な作品ばかりじゃないから…
刀剣と言えば天華百剣はまだちょこちょこやってます。別媒体で登場したとある巫剣の実装を待ってるのですが…。