うーはここで色々かくつもり

しがない学生。二次元が理想過ぎて三次が見れない。作家になる為日々精進。

ロボ娘はSFの華【あした世界が終わるとしても・感想】

 来たる如月。そのはじめの一日は、続く冬日から一転して日差しが暖かく微睡を催すような陽気でした。

 折角天気が良いので映画館に。

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 今週は「あした世界が終わるとしても」を観ました。

 この記事書きながら調べてて知ったんですけど、Hulu配信の「ソウタイセカイ」がベースの映画だったんですね。全く同一の話ではなく、「ソウタイセカイ」自体が完結していない短編なので、「ソウタイセカイ」観てみて気に入った人は映画も観てみるというのもアリかもしれない。

 というのも、数か月前から劇場で予告を見ていた映画だったのですが、この「特報映像」(↓の動画)と公開が近くなってから出たPV(↑の動画)で印象が全然違うのでどんな映画なのか気になっていました。

 ポスターや特報映像で青春映画っぽいなと思ってたら公開近くでSF映画だと知る。ともかく、特報が挿入歌も含めて印象的だったので手が伸びました。

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 観たらやっぱりSFだった。謎の「突然死」、相対するパラレルワールド、遠隔人型兵器による戦闘、作品の大筋はアクションとSFで進行する。殊に現代日本の相対世界に存在する「日本公民共和国」のディストピア感はエグめで予想以上にSFだった。はじめの方に突如流れる導入のナレーション、というより舞台設定の説明が古谷徹だった。そういえばNHKとかでこういうナレーションやってますね…。SFなのに日本公民共和国の侵略辺りが少しガバかった気もする。

 遠隔人型兵器「アルマ」のデザインや、より人(というか少女の姿)を模した「マティック」のミコとマコの華奢さと武装部の無機質さのギャップとか、メカニックの部分が僕は好きだった。

 SF要素強めとはいえ、主人公・真とヒロイン・琴莉は一応普通(?)の高校生の男女なので青春ものっぽい部分もあった。公民共和国とは対照的な日常の平穏な描写としても作用しているし、相対世界から来たジンやミコ・リコもそこに混ざることで殺伐としがちな彼らもキャラクターとして魅力的に描くことに繋がっている。

 新宿で観たのだけど作中頻繁に新宿が出てくる、というかちょうど今自分がいる映画館がデートスポットになったりした。火の海にもなるけど。この新宿が舞台というのは確かに高校生の間の日常、箱庭に物語を引き寄せる意味があるのだろうけど、とはいえ結構壮大なSFなので描写が殆ど新宿だけというのもチグハグな感は否めないところもある。

 更に言えば、正直この真と琴莉の関係性の描写が中途半端というか、特報に見えるような思慕する対象としての琴莉の像が弱かったように思える。代わりと言ってはなんだけど、ミコが可愛かったので別に良いが。

 特報といえば、この挿入歌「ら、のはなし」、かなり印象的な曲なのに作中での使われ方が結構雑で勿体ない。

 CGアニメという形式は未だ抵抗のある人もいるかもしれないが、「同じ顔の人間が二人いる」相対世界の設定には合っているし、ロボ娘ミコとリコのロボかわいいところはかわいかったので良い。

 うん、ミコが可愛い映画でした。

 

 平成同人物語、ビッグサイトで手に入らなかったのでメロンブックスで注文しました。

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