この街で変わらないもの【劇場版シティーハンター〈新宿プライベート・アイズ〉・感想】
新宿、駅の利用者は世界一を誇るという日本で最も人の行き交う街。雑多ながらも人の光で輝く街、モノに溢れる何でもある街。ビルの森や緑の園だけでなく複数階層にも渡る大迷宮すら存在する街。
新宿は個人的に縁のある場所でよく行くのですが、今日はその新宿のはなし。
「劇場版シティーハンター〈新宿プライベート・アイズ〉」観ました。
新宿が舞台の映画であり、歌舞伎町のTOHOシネマズ新宿が聖地化していると聞いたので聖地で鑑賞。
シティーハンターは言わずと知れた作品ですが、ボクは恥ずかしながらGet Wildの流れている名シーンの幾つかしか観たことが無い…。映画の演出、とくにエンドロールがテレビシリーズを観たくなる内容だったのもあり、鑑賞後に1話から観始めました。いきなり自分の左手越しに衝撃減らして発砲してて凄い。
話の流れとしては、美女・進藤亜衣から護衛の依頼を受けた主人公・冴羽獠はスケベでひょうきんな姿を見せて周りを呆れさせる。一方で獠の相棒・槇村香にはかつての幼馴染・御国真司が現れる。そんな中、獠たちの居る街、新宿には巨大な危機が迫っていた。
要はいつものシティーハンター。いつもの2時間拡大バージョン。
冴羽獠のスイーパーとしてのシリアスな面とスケベで調子の良い面、メリハリのあるストーリーが面白かった。ふざけるシーンはとことんふざける、こういう古典的なスケベ描写最近は見ないので、今でもこういうので笑って良いんだと思いつつ気持ちよく笑いました。もっこりもこもこ。
予告では依頼者の美女が話のメインかのような映し方でしたが、実は獠と香の絆がテーマ。特に獠の香への深い信頼と、しかしそれを決して言葉にも表情にも示さない。シリーズをちゃんと観たことがなかったので終盤まで理解してなかったのですが、こういうカッコ良さもあるのか…!と。それに対して香はヤキモキしつつ、それでも獠と深く心で結ばれている。
作品の雰囲気は昔ながらの~でしたが舞台は正真正銘現代の新宿。先述の通りTOHOシネマズや歌舞伎町から映画は始まり、東口スクランブル交差点や最近完成したバスタ新宿などが舞台となる。しかもいたる所で銃撃戦する、特に新宿御苑が主戦場となるので知ってる街で爆発が起きまくるのが痛快だった。予告にも出ていたように同じ作者の「キャッツ・アイ」が出てきたり、お祭り感のある映画。
作中では歴代の主題歌が流れながら獠が暴れまわるのですが、やっぱりエンドロールの「Get Wild」が印象的。昔のアニメによくあるように歌詞もしっかり出ているのですが、何より過去の作品の獠と香にまつわるシーンが流れる。
そしてそして映画が終わったあと、劇場から出ると目の前には先程獠たちが生きていた新宿の街が広がる。ボクは昼間に鑑賞しましたが、きっとレイトショーだともっと雰囲気出て良いですね。
映画が面白かった、しかもエンドロールの演出で原点が凄く気になって1話から観ているんですけど、笑わせてくるところはメッチャ面白いしキメるときはカッコいいしで予想以上にハマっている。順序は逆ですけどこれは名作なわけです。
TOHOシネマズ新宿、シティーハンターの集客率凄いですね。月曜の昼間なのに大きめなスクリーンの劇場でも客席いっぱいで凄い。TOHOはどこも豪華な印象なのですが、ここはサインの展示までありました。