うーはここで色々かくつもり

しがない学生。二次元が理想過ぎて三次が見れない。作家になる為日々精進。

高次から現実をみる【Vice・感想】

(当ブログはノンポリティカルかつポリティカリーコレクトです)

 平成最後の4月6日おめでとう。

 最近のブームは肉! 朝起きたら無性にお肉の塊が食べたくなってるので、欲に抗わずに食べに行く。美味しい。美味しいステーキ屋のハンバーグが食べたい人です。

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Meshi Terrorism

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 …美食家になりてー。

 金曜日は映画の日! いつもの映画館が金曜1000円なので行きまくってたら観る映画が無いという事態に陥っていたのですが、2週間空けたらまた新しい映画が始まったのでまた通う。これからまた面白そうな映画ラッシュが始まるぞお、ということで今週の映画。

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 「Vice」観ました。

 43代米国大統領・G.W.ブッシュ政権下で副大統領を務めたDick Cheneyを主人公に彼の半生、そして911アメリ同時多発テロ以降の混迷する現代合衆国、そして世界情勢を描く。ちなみにチェイニーは現在78歳で健在。

 ”vice”とは「悪」の意と共にvice-president、つまり「副大統領」の意味も持つタイトル。副大統領時代に強大な権力を握っていたチェイニーは「史上最悪の副大統領」とまで称された人物。そんな彼も青年時代は堕落した男だった。大学を中退して飲酒運転で逮捕され、後に妻となる恋人に叱咤されるこの男が、やがて合衆国政界に入りホワイトハウスの次席にまで上り詰める。その過程、その果てにて終始行われるパワーゲームの数々は時に幾千もの人命すら左右する、その恐ろしさを包み隠さず描写する。

 また、未だ存命で誰もが一度は目にしたことのある人物が多く登場する伝記映画であるが、誰も彼も皆実物にそっくり。とりわけ小ブッシュの模写に関しては、半分侮蔑に足を突っ込んでいそうなくらいの力の入り様で笑いを誘う。

 印象的なのが、作中頻繁に挟まれるジョークやパロディの数々。宇宙魔神を出してみたりシェイクスピア劇を始めてみたり、ナレーションを務めるのが謎のアメリカ人男性・カートだったり、テンポの良い演出が観客の目を惹き続ける。ナレーションの内容も含めて、伝記映画ながらもメタフィクション的な手法も多い。

 その一方で米国はアフガン侵攻、イラク戦争へと進み、多くの血が流れる。そのような場面は毎回けたたましい爆発音や銃声で始まる。その度に驚かされ、終盤は暗転するたびに警戒していた気がするのだが、映像もなかなかに生々しく、次第に現代社会の歪みに向き合わされる。

 しかし、この社会指針を、そしてそれを牽引する政治家たちを選んだのは他でもない市民たちなのだ。それをチェイニーが観客に語り掛けるという形で言わせるのがまたズルいところ。

 この映画で語られてきた所業は我々にも責任がある。エンドロールが流れる中観客は悶々とさせられる…のだが、ここで帰ってはいけない。最近流行りの映画によくあるエンドロールの後の一幕があるので、数分トイレを我慢するべき。これを見て、気持ちよく劇場を出よう。

 現実の政治を題にした真面目な映画であるが、息を詰めず観られるのが日本人にはありがたいなと感じた。「メタ」な視点を使ってストーリー的にも面白くなっていたのがまた良い。

 

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指パッチンしていい?

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ギラティナつかまえた

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さいきんの コミュニティデー