うーはここで色々かくつもり

しがない学生。二次元が理想過ぎて三次が見れない。作家になる為日々精進。

開拓~りしゅう【蒼穹のファフナー THE BEYOND 1~3話 先行上映・感想】

 ――あなたはそこにいますか――?

 

 映画館に行ったらトイレにスマホ落とした。でも映画が面白かったのでOKです(修理に出す羽目になったので全然OKじゃない)。

 ということで、映画を観る為に関連作品を観続ける生活になり始めたきんぱつびしょうじょ。おかげで好きな作品がどんどん増えていきます。

 今回も映画の前シリーズであるテレビ作品等の感想から。

 『蒼穹のファフナー』シリーズ観ました! 1期25話、OVA、劇場版、2期EXODUS25話。長かった…。話数も作品数もとにかく多いので、ロボットアニメを一から追うのって大変ですよね。でも面白かった。

 まず1期の感想から。

 「あなたはそこにいますか?」ラジオから流れるその声を真壁一騎皆城総士ら少年たちは聞く。

 地球は謎の生命体「フェストゥム」の侵攻を受け、数年の間に人類の生存可能領域は著しく失われていた。平和な孤島・竜宮島もまたフェストゥムの襲撃を受ける。だが、島の実態はフェストゥムと対峙するための組織「アルヴィス」であった。アルヴィスの大人たちの命令により、少年・真壁一騎は最適格者として人型兵器「ファフナー」に搭乗する。

 それは、少年少女たちが迎える希望と絶望の始まりであった。

  2004年のアニメ⁉ ということで画面サイズは3:4。もう15年も続いてるシリーズだったんだあ…。ガンダムファンなのでキャラデザがSEEDと同じという認識はあったり、やはりガンダムシリーズの放送時にCMで目にはしていたのでやはりSEEDっぽいなとか、そういう知識しかなかったのですが…。

 1期の序盤はなかなか入り込めなかった。というのもロボットアニメを観るぞという姿勢で観始めたのに、あんまりロボットアニメしてないというか、何が何だかよくわからなかったんですよね。登場人物たちは説明してくれずに進むし、敵対勢力は喋らないし。

 これは、どういうアニメなのかという認識が間違っていたのが良くなかった。というのも、この作品の要素として「学校生活」「孤島の小さな社会」というのがあるように、小コミュニティにおける人間関係のアニメと表現する方が正しかった。戦力が揃ってきた中盤ようやくそれに気付いて、そこからはノッて観られるようになった。

 そして、戦いが激化していくことで命を落とす者も現れる。しかし、彼らは死の瞬間まで必ず何かを残し、生き残った人々は彼らの死を決して無駄にしない。そういう人の生を描く丁寧さはシリーズ通して一貫していて、描写が重なっていくごとに涙腺が緩む。こういう少年少女が戦うロボットアニメにありがちな、足を引っ張る無能な大人たちが少なく、皆子供を戦わせていることに罪悪感を抱きながらも、必死でサポートに徹しているのも余計なストレス部分が無くて良い。その分フェストゥムがヤバイので…。

 全部観てから改めて1期1話を観返すと、ああそういうことだったのかという納得がありますね。

 TVスペシャル『RIGHT OF LEFT』は本編1期の前日譚。一騎たちの先輩にあたる将陵僚を主人公に、過去に行われた過酷な作戦「L計画」が語られる。

 これ以降の作品は、ファフナーの動きが機敏に描写されるようになって戦闘シーンが面白くなり、ロボットアニメとして楽しめるようになったと思う。でも救いがない。この作品の「L計画」は後の作品でもたびたび触れられており、ファフナーシリーズの作品間の密接な繋がりがよく感じられる。

 劇場版『HEAVEN AND EARTH』は1期の2年後を描く。

 一騎を初めとしたパイロットたちは成長し、新たな世代が新たなパイロットとしてファフナーを駆る。こういう世代が移っていく姿もファフナーの見所で、以降の作品でもみられる。更にここからファフナーが機体ごとに特徴的になり、よりロボットアニメが楽しめるようになる。

 劇場版の尺故に本編1期ほどコミュニティ描写は無いが、その辺りは2期に持ち越しということで。1期の蒼穹作戦が何を齎したのか、変容するフェストゥムの生態など、続く2期に直接繋がっている話であり、シリーズを追うのに欠かせない作品。でもTVシリーズ以外はHuluにない…。

 2期『蒼穹のファフナー EXODUS』。更に2年後、人類軍が竜宮島に逃げ延びたことで物語が始まる。"exodus"の題の通り舞台は竜宮島を飛び出し、更に過酷な世界、絶望的な現実と直面することとなる。

 ここまで話が進むと流石にフェストゥムやミールについて色々明かされてくるので、個人的にはここからが物語の本番という印象がある。

 アルヴィス、人類軍ともに登場するファフナーの種類が増え、更に新世代のパイロットの登場、そして中盤には超次元現象(Super Dimension Phenomenon)と呼ばれる特殊能力を獲得することで、戦闘シーンはより派手なものに。終盤の、良い感じの主題歌バックに全員集合するシーンが熱い。そんな熱いシーンでも割と容赦なく死ぬけど。

 人間をやめ、フェストゥムに近づくことで力を増していく一騎と総士の姿もさることながら、個人的にヒロイン(?)の遠見真矢が目を引く。1期からメチャクチャ強いし2期では一騎を守るために遂に人を殺めてしまう。覚悟キマリ過ぎてて心配…あれだけ強いと死ななそうだけど。

 

 ということで、ファフナーを履修したところで。

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 「蒼穹のファフナー THE BEYOND」観てきました。EXODUSの後の物語、全12話予定の内、1話「蒼穹作戦」2話「楽園の子」3話「運命の器」を先行上映。

 実は、6月13日までの公開で急いで過去作追ったのですがちょっと間に合わず、EXODUSの序盤までしか観られていない状態での鑑賞。その後EXODUS全話観終えたので、今一番の感想としてはとにかくBEYONDもう一回観たい。早く放送開始してほしい。

 新たに飛来したミール・アルタイルを巡る第四次蒼穹作戦、その果てに転生した皆城総士が、フェストゥムへ寝返ったマリス・エクセルシアに拉致されてしまう。総士を取り戻すために第五次蒼穹作戦を発動する竜宮島部隊であったが、作戦は失敗、総士はマリスに連れられて行方を眩ます。

 数年後、皆城総士は父と母、妹の乙姫とともに平和に暮らしていた。総士は島の外の世界に興味を示すが、争いのない島に生きる人々は、安寧を享受して島の外に関心を示さない。総士が島の外を知るためにラジオを用いて交信を試みると、ラジオは一人の男の通信を拾った。真壁一騎を名乗る男は言う、「お前に真実を見せよう」

 予告で総士が島にいたので、シリーズ見る前までは過去の話かリブートかと思ってた。

 EXODUS途中の段階で見ちゃったので最初ちょっと混乱したんですけど、その中でもマリス。なんの説明もなく裏切り者呼ばわりされてるのでEXODUS終盤に出てくるのかと思ってたら影も形もなかったんですが。あれ誰? 取り巻きに人型のフェストゥム?がいたし、後の話であの勢力については説明されるのかしら。EXODUSにずっと出張ってたウォーカーちゃんもいたけど。

 EXODUSから数年後、今までの竜宮島ファフナーに加えて、新たにパイロットになったエスペラントの日野美羽なども参戦する第五次蒼穹作戦から1話が始まったのだが、劇場のスクリーンなのもあっていきなり盛り上がりが凄い。敵対するフェストゥムもコピー?したファフナーを使ってくるようになり、よりロボ感が増す。

 そして、転生した総士が暮らす島。父母の位置に道生・弓子夫妻がいる状況、少女らしい振舞いをする妹・乙姫など、明らかに現実と違う平穏が続く中で、総士はラジオによって島の外の存在・真壁一騎接触する。総士が島の外と繋がってしまったことで、平和なはずの島に戦禍が襲う。すなわち、真壁一騎ら竜宮島のファフナーが。

 物語全体の視点で見れば総士を取り返しに来た主人公勢力なのですが、これどう考えても1期のシチュエーションと対比になってる…。島に生きる人々、その正体は勿論フェストゥムなのですが、彼らは彼らで平和をありがたがっていた様で、まるで人間のように苦しむ(苦しんでいるかのように描写する)。ここまで語り口をガラッと変えてくると、むしろTheBeyondから観始めるのもアリなのでは? 総士もこれに対し当然のように抵抗し、竜宮島の人々を、特に一騎を敵視する。

 ともあれ、いきなり盛り上がって、良い感じにわかりやすく良い感じに謎を作り、とにかく先が気になるシリーズ一番の掴みの3話だった。

 これ主人公は総士、ヒロインが美羽になるんですかね。というか美羽がメチャクチャ成長しててビビる。まだ9歳ってマジ? 2期までは特殊な能力はあるとはいえ守られる側だったのが、ファフナーには乗るわ総士相手にヒロインムーブするわ来主は翻弄するわ。

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 主題歌も3回聴いただけでもう気に入った。きっと終盤良い感じにBGMとして流れる。

 ということで、やっと蒼穹のファフナー入門できました。THE BEYOND4話「力なき者」楽しみだあ!

 ……真壁一騎殺す!!!してすぐ出てくる副題が「力なき者」なの、次の展開が予想できてちょっと笑う。