うーはここで色々かくつもり

しがない学生。二次元が理想過ぎて三次が見れない。作家になる為日々精進。

美と強さ【Padmaavat(邦題: パドマーワト 女神の誕生)・感想】

 毎週金曜日は映画を観るワタシきんぱつびしょうじょですが、今日はX-MEN新作公開日! 早速観たいのですが、X-MENシリーズはあまり追えていない…。でもまあ、20作もあったMCUとは違ってX-MENは半分の10作品しかないので、すぐに追いつくでしょう。全部観てから観ます。

 ところで、日本でもヒットした『バーフバリ』の効果があってか、近所の映画館でもちょくちょくインド映画を上映していたりする。ボクもバーフバリ観て面白かったので、他のインド映画も観てみたりしている。インド映画の特徴として有名な豪奢な歌唱・舞踊シーンに加えて、ヒンドゥーの文化的な描写、そして正しき人の精神的な強さが、観ているこっちまで快活にしてくれて良い。2月には『Bajrangi Bhaijaan』を観ました。 

  X-MENはまだちょっと観られないし今日は何を観ようか…そんなときに、新たなインド映画がもうすぐ公開終了になっていたので、今日はそちらを。

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 『Padmaavat(邦題: パドマーワト 女神の誕生)』観ました。

 インドでは2018年の公開。Bajrangiに比べると最近の作品なんですね。

 13世紀末のアフガニスタンから物語は始まる。ハルジー族のアラーウッディーンは族長の娘に婿入りすることを許され、部族は宴を催した。しかし、その最中でもアラーウッディーンは他の女と密通し、それを咎めに来た族長の側近を密かに刺殺する。王朝の転覆を目論むハルジー族の中で、アラーウッディーンもまた野望に燃えていた。

 一方そのころ、シンガール王国の王女・パドマーワティは森での狩りの途中、誤って一人の男性の肩を弓で射てしまう。この男はメーワール王国の王・ラタン・シン。ラタン・シンと彼を介抱するパドマーワティは恋に落ち、二人は連れ立ってメーワール王国へと帰る。王妃となったパドマーワティの、宝の如き美しさをアラーウッディーンは未だ知らずにいた。

 叙事詩『Padmavat』を原作にした、雰囲気としてはまさにバーフバリのものに近い感じで観られる物語。主人公の王妃パドマーワティを中心に、その美と誇りの強さを描いている。その点では男性英雄譚的なバーフバリとは異なりますね。

 今まで観たインド映画に比べると、あんまり歌わないし踊らない。いや歌って踊るシーンありましたけどね。悪役的に描写されているアラーウッディーンですらウッキウキで踊ってたし。踊る姿もまた、とにかくパドマーワティを華麗に映す。

 作中、パドマーワティはその美の伝聞からアラーウッディーンを執着させ、ハルジー朝の侵略によりメーワール王国を国難に陥れてしまう。一般的な傾国の美女とは異なる経緯、パドマーワティに非は一つもない無常感。その中でもパドマーワティは果敢と危機に立ち向かい、打ち克つことすら敵う。戦いの最後まで、最期の瞬間までパドマーワティは美しく在り続ける。この最期のシーンが物議を醸したらしい(当該シーンについては冒頭に注意喚起がある)が、その善悪はともあれ美しいものは美しいのだから仕方がない。その美貌を、あれだけ欲したアラーウッディーンが一目することもできず終わる、というのもパドマーワティの強さの証明と言うべきか。

 他国との争い・対立が絡むインド映画を数本観て、インドにある(主に宗教的な)その辺りの感覚がなんとなく見えて来たところがある。と思いつつ、この作品について調べてたんですけど、やはり描写についてひと悶着あった映画なんですね、ヒンドゥーからもイスラームからも。作品冒頭には、作品の描写が実際の史実とは異なること、そして宗教的なものを主張するものではないことを喚起する注意書きが流れました。地続きで隣り合う他文化、他宗教に対しての不安や、それに呼応して起こる相手からの反発、そういったものは日本では真に迫ったものとしては感じにくいので、物語という形で知れるのは貴重な機会であるし、誤って解することの無いようにより沢山触れていかなければなりませんね。

 凄いお金の掛かった映画で、実はインドではバーフバリ以上に売れている映画らしいので、あと残りわずかな上映期間の間に観ておくのも悪くない。パドマーワティ役のディーピカー・パードゥコーン、凄い美人だし。なんかAmazon Prime Videoがお金出してるみたいなので、そのうち配信されるかもしれませんね。アマプラといえばバーフバリのアニメ、面白いんかな?

 

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