うーはここで色々かくつもり

しがない学生。二次元が理想過ぎて三次が見れない。作家になる為日々精進。

皆さんここを見て【Men in Black: International・感想】

  映画の季節だ!!!

 夏が近付くにつれて大作映画が次々公開されていくわけですが、中でも先週からシリーズ化されている作品の新作がどんどん来る。ということで1週目第一弾に乗るために、まず予習の時間。

 『Men in Black』シリーズ観ました。アメコミ原作のSFアクション映画シリーズ。

 とりあえず1作目のあらすじをば。

 NY市警察の刑事ジェームズ・エドワーズは事件の犯人である奇妙な人物と遭遇する。謎の拳銃、縦に閉じる目蓋など、言動も相俟って奇怪な人物であったが、ジェームズが追い詰めた末に自殺してしまう。誰もが信じない謎に困惑するジェームズに黒服の男が接触する。男はジェームズにニューラライザーの光を浴びせて謎の犯人の記憶を消すと同時に、宇宙人絡みの事件を処理する自らの組織「MIB」へとスカウトした。テストをパスしたジェームズはMIBに迎えられ、ジェームズとしての過去を消したエージェント・Jとなる。自らをスカウトしたエージェント・Kとともに、エイリアン・バグの起こす事件に迫る。

 言わずとしれた有名なSF映画ですが、3作もあるのは知らなかった。実は初めてちゃんと鑑賞したのですが、ジョークやコミカルな表現が飛び交う全体的に軽い雰囲気の作品で、笑いながら観られた。宇宙人が題材なのである程度グロテスクな描写はありますが、その辺りは1作目がピークだった感。個性的な風貌で知られる有名人がちょくちょく宇宙人として登場するのも時代がわかる。2なんかガッツリマイケル・ジャクソン映るし。

 1作目でJとKの出会い、2作目で再会、3作目で関係性の更なる描写とバディものとしても面白い。ぶっきらぼうだけど実はJを認めているK、良いよね。3で明かされる過去の真実とか好き。Jが結構素直にKを信頼しているのも作品を追うごとに深く分かって良い。

 THE・娯楽作品という作風もあって、立て続けに一気に観られました。おかげで新作観に行く直前に予習できた。その新作がそこまで予習必要だったかというと、まあ正直要らなかったけど…。

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 ということで、『Men in Black: International』観ました。

 今作は『Thor』や『Avengers』シリーズお馴染みのテッサ・トンプソンクリス・ヘムズワースがメインキャスト。割とこれも今回ちゃんと観ようと思った理由の一つだったり。予告の字幕にソーのパロディがあったりして笑う。

 1996年、謎の生物に騒ぎとなったとある家庭に黒服の男たちが訪問する。男たちーーMIBのエージェントは夫婦と話をした後、ニューラライザーの光を当ててその場から去っていく。この様子を夫婦の娘・モリー・ライトは二階から眺め、青毛の宇宙人を逃した。

 現代、成長したモリーはあの謎の組織に近付いて宇宙の真実を知るために手を尽くしていた。宇宙から地球に近付く物体を観測すると、これを回収したMIBのエージェントを追跡して、遂にMIB本部に潜入するに至る。そしてMIBにより拘束されてしまうが、本部を突き止めた力量と熱意をエージェントOに買われ、エージェントMとしてMIBの一員になることを認められる。見習いとしてロンドン支部で働くよう命じられたMは、脅威的な異星人ハイヴの撃破などの功績で名を挙げたエージェントHと組むこととなる。

 メインの登場人物がJ、KからM、Hに、登場人物も一新されて、過去作から登場するのはエージェントOと枝みたいな宇宙人、パグのフランク…がいたらしいんだがフランクを観た記憶がない。ニューラライザーで記憶を消された? 口コミ見た感じ出てたっぽいけど。ともあれ、登場人物も舞台もガラッと変わっていたので、今までのMIB感は薄かった印象。この作品から観ても問題なかったですね。

 タイトルの通り、NYを飛び越えてワールドワイドなMIBに。イギリス支部を拠点に、フランスやモロッコ、イタリアと舞台と転々とする。宇宙人が主題の作品で今までNY、広くてもアメリカ国内に物語が収まっていたのはむしろ意外。3でタイムトラベルまでしたのに。

 ストーリーはモリー、エージェントMの物語を一から描くもの。予告にもある通り、MIBの中の裏切り者を探りつつ、宇宙人と退治しつつ。結構テキトーなHとは反対に、Mがかなり優秀。宇宙人は過去作に比べると小奇麗になってて、今思うとああ地球に適応してきたのかなとか考える。女性宇宙人が個人的に皆ツボだった。Hもそりゃ抱きますわ。

 最新作だけあって、アクションやアイテムのギミックなんかの演出はシリーズで一番良かった。技術の進歩。でも、シリーズの象徴的なアイテムが物語一番のキーになってる。

 新しい作品としてスピンオフ的にまとめてきた感じの映画でした。今までのものの続編を期待して観ると少し期待外れかも。やっぱりJやKの姿も観たかったなー!! これが売れて次があったら、組織の偉い人になって出てきたりすると嬉しい。2のJとKのように、MとHも更にバディとして輝けるといいなあ…。

 

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ガンパレード・マーチ、そのうちやりたい

開拓~りしゅう【蒼穹のファフナー THE BEYOND 1~3話 先行上映・感想】

 ――あなたはそこにいますか――?

 

 映画館に行ったらトイレにスマホ落とした。でも映画が面白かったのでOKです(修理に出す羽目になったので全然OKじゃない)。

 ということで、映画を観る為に関連作品を観続ける生活になり始めたきんぱつびしょうじょ。おかげで好きな作品がどんどん増えていきます。

 今回も映画の前シリーズであるテレビ作品等の感想から。

 『蒼穹のファフナー』シリーズ観ました! 1期25話、OVA、劇場版、2期EXODUS25話。長かった…。話数も作品数もとにかく多いので、ロボットアニメを一から追うのって大変ですよね。でも面白かった。

 まず1期の感想から。

 「あなたはそこにいますか?」ラジオから流れるその声を真壁一騎皆城総士ら少年たちは聞く。

 地球は謎の生命体「フェストゥム」の侵攻を受け、数年の間に人類の生存可能領域は著しく失われていた。平和な孤島・竜宮島もまたフェストゥムの襲撃を受ける。だが、島の実態はフェストゥムと対峙するための組織「アルヴィス」であった。アルヴィスの大人たちの命令により、少年・真壁一騎は最適格者として人型兵器「ファフナー」に搭乗する。

 それは、少年少女たちが迎える希望と絶望の始まりであった。

  2004年のアニメ⁉ ということで画面サイズは3:4。もう15年も続いてるシリーズだったんだあ…。ガンダムファンなのでキャラデザがSEEDと同じという認識はあったり、やはりガンダムシリーズの放送時にCMで目にはしていたのでやはりSEEDっぽいなとか、そういう知識しかなかったのですが…。

 1期の序盤はなかなか入り込めなかった。というのもロボットアニメを観るぞという姿勢で観始めたのに、あんまりロボットアニメしてないというか、何が何だかよくわからなかったんですよね。登場人物たちは説明してくれずに進むし、敵対勢力は喋らないし。

 これは、どういうアニメなのかという認識が間違っていたのが良くなかった。というのも、この作品の要素として「学校生活」「孤島の小さな社会」というのがあるように、小コミュニティにおける人間関係のアニメと表現する方が正しかった。戦力が揃ってきた中盤ようやくそれに気付いて、そこからはノッて観られるようになった。

 そして、戦いが激化していくことで命を落とす者も現れる。しかし、彼らは死の瞬間まで必ず何かを残し、生き残った人々は彼らの死を決して無駄にしない。そういう人の生を描く丁寧さはシリーズ通して一貫していて、描写が重なっていくごとに涙腺が緩む。こういう少年少女が戦うロボットアニメにありがちな、足を引っ張る無能な大人たちが少なく、皆子供を戦わせていることに罪悪感を抱きながらも、必死でサポートに徹しているのも余計なストレス部分が無くて良い。その分フェストゥムがヤバイので…。

 全部観てから改めて1期1話を観返すと、ああそういうことだったのかという納得がありますね。

 TVスペシャル『RIGHT OF LEFT』は本編1期の前日譚。一騎たちの先輩にあたる将陵僚を主人公に、過去に行われた過酷な作戦「L計画」が語られる。

 これ以降の作品は、ファフナーの動きが機敏に描写されるようになって戦闘シーンが面白くなり、ロボットアニメとして楽しめるようになったと思う。でも救いがない。この作品の「L計画」は後の作品でもたびたび触れられており、ファフナーシリーズの作品間の密接な繋がりがよく感じられる。

 劇場版『HEAVEN AND EARTH』は1期の2年後を描く。

 一騎を初めとしたパイロットたちは成長し、新たな世代が新たなパイロットとしてファフナーを駆る。こういう世代が移っていく姿もファフナーの見所で、以降の作品でもみられる。更にここからファフナーが機体ごとに特徴的になり、よりロボットアニメが楽しめるようになる。

 劇場版の尺故に本編1期ほどコミュニティ描写は無いが、その辺りは2期に持ち越しということで。1期の蒼穹作戦が何を齎したのか、変容するフェストゥムの生態など、続く2期に直接繋がっている話であり、シリーズを追うのに欠かせない作品。でもTVシリーズ以外はHuluにない…。

 2期『蒼穹のファフナー EXODUS』。更に2年後、人類軍が竜宮島に逃げ延びたことで物語が始まる。"exodus"の題の通り舞台は竜宮島を飛び出し、更に過酷な世界、絶望的な現実と直面することとなる。

 ここまで話が進むと流石にフェストゥムやミールについて色々明かされてくるので、個人的にはここからが物語の本番という印象がある。

 アルヴィス、人類軍ともに登場するファフナーの種類が増え、更に新世代のパイロットの登場、そして中盤には超次元現象(Super Dimension Phenomenon)と呼ばれる特殊能力を獲得することで、戦闘シーンはより派手なものに。終盤の、良い感じの主題歌バックに全員集合するシーンが熱い。そんな熱いシーンでも割と容赦なく死ぬけど。

 人間をやめ、フェストゥムに近づくことで力を増していく一騎と総士の姿もさることながら、個人的にヒロイン(?)の遠見真矢が目を引く。1期からメチャクチャ強いし2期では一騎を守るために遂に人を殺めてしまう。覚悟キマリ過ぎてて心配…あれだけ強いと死ななそうだけど。

 

 ということで、ファフナーを履修したところで。

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 「蒼穹のファフナー THE BEYOND」観てきました。EXODUSの後の物語、全12話予定の内、1話「蒼穹作戦」2話「楽園の子」3話「運命の器」を先行上映。

 実は、6月13日までの公開で急いで過去作追ったのですがちょっと間に合わず、EXODUSの序盤までしか観られていない状態での鑑賞。その後EXODUS全話観終えたので、今一番の感想としてはとにかくBEYONDもう一回観たい。早く放送開始してほしい。

 新たに飛来したミール・アルタイルを巡る第四次蒼穹作戦、その果てに転生した皆城総士が、フェストゥムへ寝返ったマリス・エクセルシアに拉致されてしまう。総士を取り戻すために第五次蒼穹作戦を発動する竜宮島部隊であったが、作戦は失敗、総士はマリスに連れられて行方を眩ます。

 数年後、皆城総士は父と母、妹の乙姫とともに平和に暮らしていた。総士は島の外の世界に興味を示すが、争いのない島に生きる人々は、安寧を享受して島の外に関心を示さない。総士が島の外を知るためにラジオを用いて交信を試みると、ラジオは一人の男の通信を拾った。真壁一騎を名乗る男は言う、「お前に真実を見せよう」

 予告で総士が島にいたので、シリーズ見る前までは過去の話かリブートかと思ってた。

 EXODUS途中の段階で見ちゃったので最初ちょっと混乱したんですけど、その中でもマリス。なんの説明もなく裏切り者呼ばわりされてるのでEXODUS終盤に出てくるのかと思ってたら影も形もなかったんですが。あれ誰? 取り巻きに人型のフェストゥム?がいたし、後の話であの勢力については説明されるのかしら。EXODUSにずっと出張ってたウォーカーちゃんもいたけど。

 EXODUSから数年後、今までの竜宮島ファフナーに加えて、新たにパイロットになったエスペラントの日野美羽なども参戦する第五次蒼穹作戦から1話が始まったのだが、劇場のスクリーンなのもあっていきなり盛り上がりが凄い。敵対するフェストゥムもコピー?したファフナーを使ってくるようになり、よりロボ感が増す。

 そして、転生した総士が暮らす島。父母の位置に道生・弓子夫妻がいる状況、少女らしい振舞いをする妹・乙姫など、明らかに現実と違う平穏が続く中で、総士はラジオによって島の外の存在・真壁一騎接触する。総士が島の外と繋がってしまったことで、平和なはずの島に戦禍が襲う。すなわち、真壁一騎ら竜宮島のファフナーが。

 物語全体の視点で見れば総士を取り返しに来た主人公勢力なのですが、これどう考えても1期のシチュエーションと対比になってる…。島に生きる人々、その正体は勿論フェストゥムなのですが、彼らは彼らで平和をありがたがっていた様で、まるで人間のように苦しむ(苦しんでいるかのように描写する)。ここまで語り口をガラッと変えてくると、むしろTheBeyondから観始めるのもアリなのでは? 総士もこれに対し当然のように抵抗し、竜宮島の人々を、特に一騎を敵視する。

 ともあれ、いきなり盛り上がって、良い感じにわかりやすく良い感じに謎を作り、とにかく先が気になるシリーズ一番の掴みの3話だった。

 これ主人公は総士、ヒロインが美羽になるんですかね。というか美羽がメチャクチャ成長しててビビる。まだ9歳ってマジ? 2期までは特殊な能力はあるとはいえ守られる側だったのが、ファフナーには乗るわ総士相手にヒロインムーブするわ来主は翻弄するわ。

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 主題歌も3回聴いただけでもう気に入った。きっと終盤良い感じにBGMとして流れる。

 ということで、やっと蒼穹のファフナー入門できました。THE BEYOND4話「力なき者」楽しみだあ!

 ……真壁一騎殺す!!!してすぐ出てくる副題が「力なき者」なの、次の展開が予想できてちょっと笑う。

真新しい自由【Aladdin・感想】

 最近TVや映画館でDisney DELUXEのCMをよく観る。エンドゲーム公開前こそもっとバンバン広告うつべきだったのでは? エンドゲームももうすぐ上映終わっちゃうし。

 MCU目当てでDisney DELUXEとりあえず無料体験始めたんですけど、昔の作品も結構色々配信されていて、Disney+開始までこのまま継続でも良いカモ…とか思ったり。今になって改めて観返したい作品が多い。

 ということで、毎週金曜は映画を観るワタシ、6月7日も映画館に赴きました。もう5日経ったけど。

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 『Aladdin』観ました。誰もが知るアレの実写化。

  “Arabian Night”『千夜一夜物語』の一節である『Aladdin』、ディズニーのアニメ映画で有名な作品の実写映画。アニメの方は観たことがない人はほぼいないと言っていいでしょう。観たことない人でも、ディズニーランドのアトラクションで覚えがあるというのが多そう。かくいうボクもアニメ映画よりもディズニーランドの方で覚えていた。

 今回実写映画を観るにあたって予習がてらアニメの方を観たんですけど、観始めると記憶の深奥に刻まれてるのが蘇ってきた。懐かしい思いをしつつ、今では出来なそうな表現がちらほらあって笑う。ジャスミンが気の違ったフリをしたり。ともあれ、アニメと実車を比較する準備もして観ました。

 帆船に揺られ、父が子に語って聞かせる物語。

 砂漠の王国アグラバーに住む青年アラジンは、猿のアブーと共にその貧しさから盗人をして暮らしていた。ある時、アラジンは市場で泥棒として責められている女性を助ける。王女の侍女を名乗る女性―正体はジャスミン王女とアラジンは惹かれ合う。一方、アグラバーの国務大臣ジャファーは魔法の洞窟の奥深くにある「魔法のランプ」を手に入れようとするが、洞窟は清らかな心を持つ「ダイヤの原石」しか中に入れようとしない。それに適う者として目をつけられたアラジンは魔法のランプを手に入れるも、ジャファーの策略により洞窟に閉じ込められてしまう。アブーの機転により手元に残った魔法のランプに触れていると、ランプから青い魔人ジーニーが現れた。

 大筋はアニメとほぼ同じ。しかしストーリーは当然実写向けに、現代向けに改変されている。というかストーリー性がかなり増してた。

 現代向けという点で言えば、ジャスミンがただ自由を求める女性ではなくて、どういう自由でありたいのか、何がしたいのかが具体的な人物になっている。誰よりもアグラバーの国民を愛し、彼らの為に何かするには自らが国王になるべきだと考えていて、それが求婚に来る王子たちを拒む理由にもなっている。自由を求めている=自由じゃないからアラジンとの恋に障害がある、という構造を超えているんですよね。おお、現代女性向けだあ、と思って観てたんですけど、最終的に王位を継いで自由を手にすることがアラジンと結ばれる結末に繋がるというのも理に適ってる。自ら王になろうという部分からも分かるようにとても行動的なヒロイン(しかもそれが物語の障害とはならない)なのも好きでした。

 アラジンとジャスミン以外のキャラクターの掘り下げが増えていたり、他のキャラクターに新しい物語が発生していたのも印象的。

 アラビアンナイトに持つ砂漠の印象に反して、大海に浮かぶ帆船から映画が始まるのですが、船を操っている男性がよく見ると(よく見なくても)ジーニー役のウィル・スミスなんですよね。ウィル・スミスが二人の子供と共に旅をしている、ここでアニメのラスト、自由になったジーニーが旅に出るシーンが頭に浮かぶ。この男性が子供に語る物語として『Aladdin』の物語が始まるのですが、劇中でジーニーはアラジンとの友情(この部分もアニメより見て明らかな親愛になっている)の他に、ジャスミンの侍女との恋が描写される。そして、アラジンの願いにより自由になったジーニーは侍女と共に旅に出ることを選ぶ。

 アニメのラストを見ていて、一人で旅に出てしまうジーニーがちょっと寂しく見えたんですよね。アラジンとは絆で結ばれたままだし、己の意思で動く自由がジーニーの望みではあるけれど。ある意味、自由になってもなお人を超越した者であることを意識したラストである。それが今回の映画では、自由になりたい≒人間になりたい、ととしていて、女性と恋をして自由になった暁にはより人間的な道を進む。こういう物語の発生のさせ方が上手かった。

 悪役のジャファーにも元盗人というアラジンと同じ境遇が設定されて、アラジンとの対比が発生していたり、より人間的な印象が増していたり(というか魔術師のような印象は薄かった)。

 ジャスミン役のナオミ・スコットが終始美人でした。ウィル・スミス演ずるジーニーは結構アニメの印象そのままの青い魔人になってる。

 それにしても、やっぱりミュージカル風の映画は楽しい。アニメで流れたあの有名な曲や、流れていない曲まで様々。登場人物たちの「何がしたいか」がはっきりしているのもあって、歌唱シーンで心情を示してその後しっかり物語が動くのが物語として良い。

 

 アニメ映画を直前に観たのもあって、かなりしっかり味わえたと思います。有名な作品の実写映画なだけあって、万人が楽しめる作品。

 

 ライオンキングも面白そうですね。ディズニーの『Dinosaur』も好き。

怪獣映画を観よう!【Godzilla: King of the Monsters・感想】

 映画というのはそれ単体の面白さだけでなく、作品の持つ系譜が綿々と継がれていくことで文化や伝統、お約束、そしてそれらをひたすらに求め続けるファンを形成していく。

 毎週金曜日は映画の日! ということで例によって映画を観たのですが、少しばかり「入門」に時間がかかったので日が空いてしまいました。一日中そのシリーズに釘付けになるくらい夢中になってたわけですが…。

 ともあれ、今回観たのはあの話題作。

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 『Godzilla: King of the Monsters』観ました。Legendary Pictures制作のゴジラ2作目、怪獣作品のクロスオーバーシリーズ・モンスターバースとしては3作目の作品。

 そう、3作目なんですねコレ! キングコングと同一の世界観だなんて観る直前に知った。髑髏島の巨神、この間の地上波放送で観ておけばよかった…。

 というか、ワタシ、ゴジラに関しては無知も無知で、映画館でちゃんと鑑賞したのはシンゴジラだけで、あとは幼少期なぜか家にゴジハムくんのストラップがあったくらい。前作ゴジラに関しても断片的にしか観ていない、そんな具合で観た感想となっております。前述の通り、後にゴジラ入門いたしましたが。

 サンフランシスコでのゴジラとムートーの決戦、その中でマーク、エマ・ラッセル夫妻は息子のアンドリューを失った。あれから5年、怪獣特別研究機関MONARCHに属するエマは雲南の基地で、娘のマディソンと共にモスラの幼虫との交信を行っていた。だが、そこへ環境テロリストが襲撃する。一方、モナークを離れエマとも離婚していたマークの許に、モナーク生物学者・芹沢猪四郎が訪れる。モナークの海中基地に連れられたマークがエマとマディソンが誘拐されたことを告げられる中、そこに突如ゴジラが現れる。

 ざっとあらすじを書きましたが、正直ストーリーはあってないような映画。そこは魅力じゃない。物語のきっかけとして敵側の狂人がいて、物語の起爆剤として味方側の狂人がいるくらいで、基本的には物語を進めて行くのは人間でなく怪獣。それはそうとして敵側の狂人にはドン引きしたけど。スクリーンの中の登場人物たちも唖然としてたし。それでも物語の進行の妨害になるようなことはしなかったのでOKです。その分娘が凄く行動的だったし。

 渡辺謙演じる芹沢猪四郎博士、今作凄い出番が多い。頑なな「ゴジラ」の発音、度々発せられる日本語、「さらば友よ」、制作にも渡辺謙自身にもこだわりというか愛を感じる。

 前作の水爆実験の設定にも言えることなのですが、ゴジラ反核映画として重要視する人にとっては核の扱いは良くないものに映るのかなとも思った。ゴジラを回復させるためとはいえ、芹沢博士に核爆弾を起爆させたり。簡単に言えば「アメリカナイズされている」のですが、それよりも作中で芹沢博士が述べている「悪魔につけられた傷は、悪魔を許すことで癒やされる」がこの映画のスタンスなのかなと。

 渡辺謙が活躍してたのでボクは良いと思いますけどね!

 

 さて、それでは怪獣映画の感想を。先にも述べた通り、とにかく怪獣が話を進めて行く。人々がたらたら物語を進めていると急にやってきてビックリさせて、人間どもを怪獣の対処へと方向付ける。

 ラドン、メッチャ人間殺してんな思ったけど、ギドラに負けてからはもう完全に強い者にヘコヘコで笑う。後で他の作品観て分かったんですけど、なるほどラドンはそういうキャラクターの怪獣なのか。別に三大怪獣観たことあったわけでもないんですが、なんとなく予告観てラドンゴジラのギドラとの対決に協力すると思ってた。なのにアレで草。

 モスラ、演出がとにかく美しい。ストーリー的な味の薄い本作ではあるけれど、モスラの羽化までの流れは丁寧に溜めが為されてた印象。ゴジラに無知だったけどモスラは知ってたヨ。

 ゴジラ、「怪獣王」の題に恥じない強さ。モナークの人々がとにかくゴジラを揚げるので映画全体がゴジラ万歳の一色に染まっていく。Long live the king. 全てを破壊した後、唯一の主として大地に君臨する姿よ。

 ギドラ、登場からとにかく殺しまくる。破壊の限りを尽くす怪獣なのだが、3つの首に独立した性格、キャラクターがあってどこかコミカルな部分もある。ゴジラの青白い光とギドラの稲妻の黄色の対比は見所の一つ。

 どこが面白いかと聞かれるとなかなか形容の難しい作品ではありますが、怪獣を描くという意志を強く感じる、超豪華な怪獣映画という感じの映画だったと思います。あ、エンドロール後に一幕あるぞ!

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 ということで鑑賞後に怪獣映画の文脈、そしてゴジラとギドラを履修していこうではないか。

 前作。ちゃんと観たことはなかったので。割と観てなくてもKOM分かる内容だったけど。人間の話が多い(比較対象が極端)。今後続いていくシリーズなので、世界観を理解する意味で観ておいて損はなかった、そんな印象。

 怪獣映画を知るということで日本特撮も観る。ゴジラモスララドンが登場し、キングギドラと対決する、KOMの基となっている映画。怪獣たちのキャラクター性みたいなのが分かる作品。怪獣がなんか可愛い。モスラが羽化しない。ラドンはそうだそうだと言う。

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 こちらもゴジラモスラキングギドラの登場する平成映画。この作品はモスラ、ギドラが日本を守るためにゴジラと対峙するという内容。監督がガメラシリーズの監督であるため、ギドラの設定などに類似性が見られる。モンスターバースやKOMがこの作品の影響を強く受けていると聞いたために観ました。ゴジラがつよい。かしこい。でもゴジラがかわいくない。

 『GODZILLA 怪獣惑星

 いい感じにゴジラが観れてるので流れでアニゴジも観る。本当は劇場上映時に観るつもりだった。1章があまりにも面白い。テンポの良い展開、尺の長い戦闘シーン、そして衝撃的な掴みと三部作の1作目としてはこの上ない出来。正直期待値上がり過ぎた。

 『GODZILLA 決戦機動増殖都市

 続く2章、前回からの盛り上がりを引き継いで続くメカゴジラシティ開発までの導入、ここは良かった…! SF感増してきてメッチャワクワクする。なのに展開のさせ方が「ここで仲間内の不和」だなんて…。ハルオがとりあえず場を宥めて始まった戦闘シーンも相変わらず良い、なのに結末のさせ方が勿体ない。中編だし下手に物語を締められないのはあるんだろうけどなあ。2章は異星人の一つたるビルサルドにスポットを当てているが、価値観の違いによる衝突、敵対に今そこで揉める⁉感が否めない。そこに関しては2、3章続いてそんな感じなんだけど。

 ヒロイン、マイナとミアナが登場。

 『GODZILLA 星を喰う者

 一気に特色が変わる3章。もう一つの異星人エクシフによりもたらされる、「文明の果てが怪獣を産む」「怪獣により破滅した世界をギドラが無に帰す」といった脚本の虚淵玄らしい展開、設定が開示されるも、ハルオの決断によりその繰り返しが断たれる。「命を繋ぐ」といった主題や、「怪獣に慌てふためくしかない人間」を「人のままでは怪獣は倒せない」と言い換えてストーリーに牽引する手際は鮮やか。マイナとミアナがかわいいです。

 アニゴジ全体の感想としては、1、2章に見られる戦闘シーンは文句のつけようがないし、3章の帰結によりストーリーも完成されたものとなっている。だが、ボク自身ゴジラに対してフラットな目線で見られているからこう見えているのであって、従来のゴジラを期待する人々からの反応は良くないだろうなという印象でした。

 

 ということで、1日ゴジラ漬けをしてゴジラ・キングオブモンスターズ楽しみました。時間があればIMAXでもう一度…。あとはキングコング観て、次のゴジラVSコングに備えたい。

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